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口やのどの疾患

急性咽頭炎、急性扁桃炎

ウイルスや細菌の感染が原因で、約9割がウイルス感染と言われています。

のどの赤みが強い場合や扁桃炎もある場合は、可能な範囲で溶血性連鎖球菌(溶連菌)の検査を行い、陽性であれば抗菌薬を使用します。

お食事が摂れない場合は抗菌薬の点滴を行うこともあります。

溶連菌の感染の可能性が低い場合は、症状を和らげる治療を行います。

扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍

扁桃炎が悪化すると、口蓋扁桃の外側にも炎症が起こり、腫れたり膿がたまってきたりすることがあります。扁桃の周囲が腫れても膿がたまっていない場合は扁桃周囲炎、膿がたまった場合は扁桃周囲膿瘍と診断します。

大きな病院でのCT検査にて膿がたまっているか調べるのが一番です。ただ、すぐに受診できない場合は、腫れている部位に針を刺し、膿が吸引できるかで判断します。

症状は主に片側性の強いのどの痛みや発熱が中心ですが、ひどくなると口の開けづらさ(開口制限)、呼吸のしづらさが出ることがあります。よって、耳鼻科における救急疾患に該当します。

食事が摂りづらくなっていることが多く、ほとんどの方で抗菌薬の点滴が必要になります。食事がまったくとれない方、呼吸のしづらさがある場合は、大きな病院へ紹介し、入院しての治療が必要になることもあります。

急性喉頭蓋炎

耳鼻科の救急疾患の1つです。

のどや気管に摂取した食べ物が入らないようにするため、喉頭蓋というのどの蓋の役割をする組織がありますが、そこに炎症が起こる疾患です。

細菌の感染が原因であることが多く、抗菌薬やステロイドの点滴を投与しますが、窒息などの気道症状が出ることがあるため、大きな病院での入院をお勧めしています。

咽頭異物

異物の原因は魚骨が最も多く、他には義歯やおもちゃなどがあります。

魚骨は口蓋扁桃や舌根部に刺さることが多く、刺さってしまった場合はチクチクと痛みが出ます。

昔は「ご飯をたくさん飲みこむと抜ける」と言われていましたが、のどの粘膜に埋もれてしまうこともあるため、できるだけ何も飲み込まずに、早めに受診するようにしましょう。

声帯の隆起性病変(声帯ポリープ、声帯結節、ポリープ様声帯、喉頭肉芽腫、喉頭腫瘍)

声がれが1カ月以上続くときは、喉頭ファイバーにて声帯に病変がないかを確認します。

声帯ポリープは声帯にできた血豆のようなもので、急に大声を出した時や咳をしすぎたことによる外傷が原因になることが多いです。手術が必要になることがあります。

声帯結節は声を出しすぎたことによる声帯のタコのようなものです。まずは発声習慣を見直し、大きな声を出しすぎないようにしましょう。

ポリープ様声帯は喫煙が原因で、両側の声帯の粘膜が水ぶくれのように腫れてしまう病気です。喫煙量を減らすことで改善しない場合は手術が必要になります。

喉頭肉芽腫は、胃酸ののどへの逆流、大声、全身麻酔での気管挿管が原因と言われ、声帯の後方に炎症性の肉芽が生じたものです。胃酸を抑える薬やステロイド吸入、声の安静などを行います。

喉頭腫瘍は乳頭腫などの良性腫瘍や、癌などの悪性腫瘍、前がん病変の白板症があります。大きな病院での精査が必要です。

咽喉頭異常感症

「のどがつまる」、「のどに引っかかる感じがする」、「のどがイガイガする」など、様々な表現をされるのどの違和感、異常感のことです。

喉頭ファイバー検査で、腫瘍性病変がないかを確認します。

明らかな病変がない場合、胃酸ののどへの逆流、のどのアレルギー、副鼻腔炎などの後鼻漏などが原因になることが多いため、その症状に合わせて治療を行います。原因がはっきりしない場合は漢方薬を内服していただくこともあります。

口内炎

口の中の炎症を口内炎と総称しますが、特に円形のびらん(表面の荒れ)や潰瘍を作ったものをアフタ性口内炎と言います。

単発であれば、ステロイド軟膏を塗布していきます。

口内炎を繰り返す場合(再発性)は、過労やビタミン不足、ウイルス感染、自己免疫疾患などの可能性を考えます。ただ、同じ部位に2週間以上治らない口内炎がある場合(難治性)は、義歯を含めた歯の持続的な接触や、腫瘍性病変、自己免疫疾患などの可能性を疑い、大きな病院で精査をお願いすることがあります。

味覚障害

においの障害(嗅覚障害)に伴って起こる味覚異常がなければ、血液中の亜鉛の不足により、味覚の細胞(味蕾)の代謝が悪化することで起こる味覚障害を考えます。

降圧薬など他の薬剤を内服している方、亜鉛の摂取量が少ない方、糖尿病や腎臓病などの全身疾患のある方が、亜鉛不足や亜鉛が体内で利用されにくい状況になりやすいと言われています。

血液検査にて亜鉛量を調べつつ、亜鉛を補充する治療を行います。

嚥下(えんげ)障害

ものを飲み込むときにむせる、のどから食道までなかなか食べ物が入っていかないなど、飲み込むときの障害を嚥下障害といいます。病的にむせているかどうか、このまま食べ物を食べ続けていいのかを評価する必要があります。

当院では内視鏡を用いて検査を行います。緑色に着色された水を飲んだ時ののどの動きやむせの程度を評価し、食事中の姿勢や、食べ物の適切な形状についてご説明します。

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