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めまいの疾患

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

寝返りや起き上がるなど、頭の位置を変えることにより短時間の回転性めまいが誘発される病気です。めまいに伴って難聴や耳鳴りなどが出ないことが特徴です。

体の加速度を検知するのは、耳の中にある前庭と半規管ですが、その前庭にある耳石がはがれ半規管の中に入り込んでしまうことで、頭の位置を変えるたびにめまいが起こってしまう疾患です。

めまい時に認める眼の動き(眼振)に合わせた浮遊耳石置換法(めまい体操)をすることで、めまいが改善できる可能性が高くなります。

メニエール病

難聴や耳閉感、耳鳴を伴うめまい発作を反復する疾患です。

聞こえやバランスを支配する内耳には内リンパ液が入っていますが、この内リンパ液がたまりすぎる病態(内リンパ水腫)が関わっています。

発作が強い時はステロイド治療を行い、発作の間欠期には内リンパ水腫を起こりにくくするための利尿薬や漢方薬を用います。

前庭神経炎

突発的に発症する激しいめまいで、1日~数日めまいが起こる疾患です。通常、難聴や耳鳴などの耳の症状は伴いません。風邪症状の後に起こることが多いため、何らかのウイルス感染が関わっている可能性が疑われています。

激しいめまいのため、入院が必要な方もおられ、安静やステロイド剤、めまいを抑える薬で対応します。

その他のめまい

上記以外に、

・前庭性片頭痛(片頭痛に伴って起こるめまい症)、

・起立性調節障害(起立によりおこるふらつき)、

・持続性知覚性姿勢誘発めまい(持続性の浮動感が3カ月以上ほぼ毎日続き、立位、体動、視覚刺激でめまい症状が悪化する疾患)

などがあります。

耳鳴症

体外に音源がないのに耳の中で何かが鳴っているように感じる症状です。

難聴を伴うことが多いため、聴力検査にて評価を行います。

耳鳴りを抑える特効薬がないため、耳鳴りの治療は、ストレスや不眠を感じている方に対して、耳鳴りを気にしなくさせ苦痛を和らげることが目標になります。

耳に所見のない疾患

顎関節症による耳の痛み、急性扁桃炎など強いのどの炎症から起こる耳痛(放散痛)、神経痛(三叉神経や舌咽神経)などがあります。

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